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こんにちは、いづです。
第14試合はGiGOとAPINA VRAMeS(以下アピナ)。
この試合で全てのチームが4試合したことになり残り2試合ずつとなります。
1st match テーマPEAK
選曲予想
NIKE.選手:Karma
CHP*1E選手:グラナダの風
実際の選曲
NIKE.選手:Karma → MOON RACE
CHP*1E選手:D.A.N.C.E.!
MOON RACE MAX2074
1894(−20)- 1897(−17)
D.A.N.C.E.! MAX1652
1630(−22)- 1637(−15)
ストラテジー選曲「MOON RACE」
予想的中「Karma」はNIKE.選手の十八番。高速で繰り返し配置を捌いていく譜面で過去2回選曲しています。しかしストラテジー。
「MOON RACE」は微妙なズレの鍵盤がずっと続く譜面。「Karma」とは全然違うタイプのゆったりした曲になりました。
オプションは両者RANDOM。
気にするとむしろ黄GREATになりそうな微妙なズレ譜面。両者しっかりと捌いてわずかな点差で進行していきます。明確なリードといいにくい展開が続いていきます。
終盤2点ほどですが安定したのはCHP*1E選手、最後までわからない展開ながら勝ち切りました。
心臓勝負レースを勝ち切ったCHP*1E選手。直前のCYBERX選手との競り勝ちに引き続き僅差を勝ち取りました。NIKE.選手は突然変わったこの曲で超接戦を魅せましたが残念。
CHP*1E選手選曲「D.A.N.C.E.!」
「D.A.N.C.E.!」はちょっとズレている鍵盤とスクラッチが特徴的。CHP*1E選手今季はズレ譜面よく選びますね。
オプションはNIKE.選手がMIRRORでCHP*1E選手が正規。
ズレ譜面は固定オプションが安定しやすいですね。
これも全く安定できない展開、わずかなリードをCHP*1E選手がとるもNIKE.選手が取り返し、しかしまたひっくり返り7点差、かと思えばまた戻りと目まぐるしいですね。ズレ譜面は安定からは遠いことが伝わります。しかし終盤でCHP*1E選手が2点リード。
取り返したい最後の忙しいパート、むしろここはCHP*1E選手がしっかりと黄GREATを抑え勝利。
安定しにくいズレ譜面でしたが最後は取り切りました。
CHP*1E選手の成長度合いが目覚ましいですね。S3から頭角は出ていましたがここにきてさらに尖り始めてきました。
2nd match テーマNOTES
選曲予想
LOOT選手:月とミルク
UCCHIE選手:龍王の霊廟(Mausoleum Of The Primal Dragon)
実際の選曲
LOOT選手:Caldwell 99
UCCHIE選手:夢縁
Caldwell 99 MAX2586
2511(−75)- 2540(−46)
夢縁 MAX3030
2950(−80)- 3016(−14)
LOOT選手選曲「Caldwell 99」
「Caldwell 99」はスクラッチとチャージと鍵盤が混じる曲。どれもそこまで要素として強くないのでNOTESといった感じ。
オプションはLOOT選手は正規でUCCHIE選手がRANDOM、どの曲に対してもLOOT選手はほとんど正規でUCCHIE選手も何もなければRANDOMです。
序盤からUCCHIE選手がリード、しかし度々降る連続スクラッチでLOOT選手が盛り返し点差を一気に縮めます。ただその後の鍵盤でUCCHIE選手がまた広げる、そんな展開が続きます。
それぞれの強みが出る展開で面白い光景でした。
LOOT選手が僅差で詰めますが終盤、チャージが絡んでくると差が10数点へ広がっていきます。
UCCHIE選手も最後はグッと引き離し逃げ切り。
UCCHIE選手が追い詰められるも勝ちきり。LOOT選手もかなり肉薄しましたが最後の地帯でだいぶ遠ざかってしまいました。
UCCHIE選手選曲「夢縁」
「夢縁」は中密度の鍵盤譜面。まさにNOTESといった譜面ですね。これといった特徴がないです。精度勝負のマラソンといった印象。
ROUND1戦の「Nasty Techiniques」も近い印象でしたね。
オプションはLOOT選手が正規でUCCHIE選手がRANDOM。想像通りすぎる。
序盤からUCCHIE選手がリード。音に合わせたシンプルなノーツが降ってきますが正規譜面はそこまでとりやすくないですね。RANDOMもたいして変わりませんがUCCHIE選手は外れていてもお構いなしで強いです。点差が数十点に登っていきます。
そしてラスサビ、精度勝負では流石に追いつけないだろうという点差を出しながらUCCHIE選手が勝利。
UCCHIE選手が卓越したスコアで圧倒しました。これにてアピナの勝利が確定。
Final match テーマNOTES
選曲予想
46選手:LOUDER ROLLING THUNDER
WELLOW選手:SOLAR ECLIPSE
実際の選曲
46選手:Scripted Connection⇒ A mix
WELLOW選手:俺ら東京さ行ぐだ
Scripted Connection⇒ A mix MAX3150
3093(−57)- 2999(−151)
俺ら東京さ行ぐだ MAX3748
3596(−152)- 3647(−99)
46選手選曲「Scripted Connection⇒ A mix」
「Scripted Connection⇒ A mix」はずっと降ってくる鍵盤、突然の左右対称の配置や縦連打が特徴的。S2でWELLOW選手がMIKAMO選手に投げられて負けている曲。刺しに来た選択にもなっているか
オプションは46選手がR-RANDOM、WELLOW選手がMIRROR。固定オプションは縦連の位置がわかるものの対称配置が難しいです。
序盤から46選手がリード、黄GREATもわずかで進行していきます。
ずっと鍵盤の降ってくるこの曲、46選手がより広げて対称配置。R-RANDOMは綺麗に割れていますね。MIRRORは場所がわかるもののなかなか難しいか、30点ほどに広がります。
そしてそこから縦連、ここは46選手は万全でかつWELLOW選手にかなり刺さったか、取り返せないリードが広がっていきそのまま終了。
46選手が圧巻のプレーを見せました。S2のMIKAMO選手のスコアも大幅に超越しています。
この鍵盤量をしっかり捌いていく姿がやはりかっこいいところ。
WELLOW選手選曲「俺ら東京さ行ぐだ」
「俺ら東京さ行ぐだ」はスクラッチ、鍵盤、チャージ、速度変化が混ざっている譜面。
S3でANOTHER譜面がテーマSCRATCHとして3回登場したのち、異例のLEGGENDARIA譜面が追加された今作。TREND枠でもありますね。
オプションは両者RANDOM。固定は押しやすくないです。
序盤からWELLOW選手がリード。スクラッチと鍵盤の絡みが結構多いのとたまに降ってくるチャージとかなり要素が詰まっていますね。両者目立つミスはないですが黄GREATの差からゆっくりとリードを伸ばしていきます。
30点ほどのリードを広げてからはもう逆転は難しいか、そのまま勝ちきり。
WELLOW選手がスクラッチがらみを華麗に捌いて勝利。終始光っていてなかなか追いつかれそうにない安定感でした。さらに自己ベストを+6点する本番力。
展開予想
GiGO | アピナ | |
4→0 | 1st PEAK 8〜10 | 0→4 |
0 | 2nd NOTES 11 | 6 |
4 | Final NOTES 12 | 4 |
1stストラテジーについて
この段落は持論です。
筆者はこの試合のアピナの1stストラテジーの選択は好きではないです。
特に見え方が良くありません。
なぜかを説明していきます。
アピナが先行勝ち切りをする理由がわかりにくい
まずこの1stストラテジーカードは2タテするためのものです。
2ndにUCCHIE選手で高確率で自選、LOOT選手の自選も得意のレベル11というフィールドである以上勝てる見込みはかなりあるでしょう。
2ndで2タテを狙えるなら試合の結果はFinal次第、つまり1stの結果は2タテ以外関係ないです。そのためこれは2タテするため。1st2ndの2タテで勝利する、つまり先行勝ちきりです。
この先行勝ちきりは試合の見方を変えてしまう劇薬です。
こういった作戦を(特に筆者は)先行勝ちきり作戦と呼んでいますが、この作戦は試合の見方を変える劇薬だと思っています。
「どちらが勝つか最後までわからない」から「先行勝ちきりできるか否か」が試合の見どころになります。できなかった時点で一つ緊張感が削がれますし、できた後のFinalの対戦は「プレーを楽しもう」になります。
これが自然発生するのとは全く別で、狙うとそうならざるを得ません。
この第11試合でもGiGOが1stでストラテジーを使ってTradzに勝ち切りを成功しています。
GiGOはこの試合時点で0勝で勝ちたい、Finalがこれまで無敗のKKM*選手、勝ち切りを狙いやすいテーマ配置などその作戦をする理由となる分かりやすい条件が揃っていました。
アピナのこの作戦は同じ。しかしリーグ状況的に絶対に勝ちたいという状況には見えず、FinalはS3でも引き分けと大きな実力差はないように見えます。狙う理由がわかりづらいです。共感しにくいとも言います。
正直先行勝ちきりはFinal matchを虚しいものにします。KKM*選手は憂さを晴らすかのようなプレーでまだエンタメとしても見どころになりますが基本虚しいです。
この1stストラテジーはそれを狙っていることに他なりません。虚しい試合になってもいいから勝ちたいということだと思っています。そうするからにはそれなりに理由が欲しいです。(狙わないで勝ちきりの形になるなら頑張ったけど叶わなかった、になるので納得できます。そのためアピナvsTradz戦は良いです)
結果として「使わない方がより面白かった」になってしまう展開
結果論ですがFinalは1勝ずつで1stがどうなろうとアピナは勝利していました。
これが46選手の2勝ならまた見え方は違います。この作戦に納得する理由が生まれていたでしょう。しかし結果としてはWELLOW選手も自選では大差の勝利。
使っていなければ最後までわからない展開になっていたかもしれません。試合は最後までわからない方が面白いです。意図的に面白くなる可能性を潰した様相になってしまいました。
WELLOW選手の勝った瞬間ももっと感動が増したと思います。
ちなみにCHP*1E選手が2タテに成功していなかった場合でも「潰しに行った」だけになってしまうので良くは見えません。
WELLOW選手に冷たく見えてしまう
先行勝ちきりはFinal matchで1個でも勝つのが難しいと踏んでいることにも近いです。
KKM*選手vs46選手の場合46選手が1勝を通すのが難しそうとなんとなくわかります。
しかし46選手vsWELLOW選手はわかりません。十分WELLOW選手が1本とりうる展開が見えます。その可能性が低いと考えているように見えるのです。
これはあくまで「ように見える」だけで実際にそうだとは思いません。ですが共感しにくい選択なので「ように見える」が「可能性」になっていきます。
筆者はちょっと「可能性」に見えてしまって悲しくなりました。
結論としては「見え方が良くなかった」です。このストラテジーはどうしても勝利を見たいアピナファン以外に冷たいと感じました。ただBPLの試合はアピナファンもそうでない人も見ます。
筆者には良いとは思えませんでしたね。
しかしファンに優しければ十分かもしれません。勝利につながったので使い所としても徹底的に勝ちを狙うならここ以上ないでしょう。ルールで認められているので1stストラテジーは全く問題ないです。
筆者は特に感情論寄りで非合理なことを言っています。
ストラテジーカードは唯一このリーグで相手に干渉するものです。筆者としてはこれをより良い試合になる、使う理由がわかりやすいを目指して欲しいと思っているのだと気づきました。
スムーズ
アピナがスムーズに勝ちきり。これでレジャーランドと同じ勝ち点、ptが上回るので1位になりましたね。セミファイナル進出確定、着実に無敗。
UCCHIE選手のコストはあまり残っていないですがWELLOW選手のコストが十分に残っているので残り2戦もうまくやれそうです。
GiGOとしては2勝目ならず。しかし1勝チームが並んでいるのでここから抜け出せるかどうかにかかってきそう。
残り2試合は状況次第では落とせない試合ですね。勝てるか。
絶対零度のアピナの選択。