【BPLS2 SDVX】クォーターファイナル第2試合 SILKHAT vs TAITO STATION Tradz振り返り

BPLS2

選曲予想

こんにちは、いづです。

この前、選曲予想はどうやっているのですかと質問されたことがありました。
あいにくその場で答えられなかったのでここで答えます。
IIDXでもボルテでもそうなのですが課題曲リストを見つめ、その選手の特徴から選びそうなものを予想するという形をとっています。
特徴は記録があれば過去のプレー、プロフィールなどを参考にしてます。

あまりに普通ですがボルテにおいてはほとんどの曲は大体どんな譜面なのか覚えているので最終確認で譜面を見返して決定するくらいですかね。
プロ選手も相手の選曲予想する時とかスコアの情報だったりも持っているので予想しやすいのではないかと思いますね。

さてクォーターファイナル第2試合はSILKHATとTradzの再戦。レベル19が解禁され鎖が放たれた印象のあるTradzが強敵SILKHATに立ち向かいます。

先鋒戦テーマONE-HAND

選曲予想

082選手:continew(EXH)
350B1選手:Elemental Creation (EXH)

実際の選曲

082選手:Aliquam(EXH)
350B1選手:Synergy For Angels (MXM)

Aliquam MAX5128
5116ー5110
Synergy For Angels MAX4591
5131ー5139

「Aliquam」はつまみを操作しながらの片手の要素はもちろん、覚えていないと間違えそうになる配置がかなり多い譜面。

しかし大きく差がつくところもない譜面なので差は一桁のまま、ずっと082選手がリードを保ち勝利しました。純粋に082選手の精度が高かったという形。

「Synergy For Angels」は短めの片手トリルが多い譜面。
コンボの切れやすい配置も多く繰り返しも多いので集中力を要する譜面と言っていいでしょう。
特徴的な配置は多くないので正直予想してる時に眼中になく、本当に驚きました。

最初はわずかにリードしていた082選手ですが一箇所崩れたところから差が開き、そのままじわじわ広げて350B1選手の勝利。

先鋒は1勝ずつ。お互い精度勝負をきっちり決めました。

次鋒戦

SEATRUS選手(後攻)

World’s end (SUPERNOVA Tohoku)
HAELE III ~Angel Worlds~ (Tradz)
闇夜に舞うは紅の華 (ROUND1)
LastΩmegA (レジャーランド)
Mirrorwall

WANIROU選手 (先攻)

HYENA
僕らの時間
INSECTICIDE
超越してしまった彼女と其を生み落した理由(HVN)
Harpuia(EXH)

結果:WANIROU選手の勝利

SEATRUS選手の選曲は過去SILKHATのメガミックスバトルの最後のターンで流れた楽曲
今までSILKHATはメガミックスバトルで勝利がありません。その呪いを克服せんとする選曲。

WANIROU選手は通常コンボが切れやすい(ゲージ使用なしで満点が取りづらい)「HYENA」「超越HVN」「Harpuia」など難しい譜面たち。ゲージ使用はそれ以外とわかりやすいですね。

試合展開は序盤の通常ゲージでWANIROU選手に星3個リードされます。
SEATRUS選手のゲージ使用楽曲が防がれ、逆にWANIROU選手が通し大きく突き放します。
しかしSEATRUS選手もゲージ3の「LastΩmegA」を通しWANIROU選手の「超越HVN」を防ぐことで距離を縮めます。
最後のターン前に12−14。どちらもゲージは2個で最後の楽曲「INSECTISIDE」。

ここを自選のアウトロとはいえ判定が細かいゲージ使用下で満点通過したWANIROU選手の勝利。
結果論ですが、この場合はSEATRUS選手が満点をとっても(両方星が入るので)勝つことができません。

SEATRUS選手は序盤の通常ゲージでの3曲が命取りとなってしまいました。
しかし苦境に立たされてもゲージ3を通し、相手のゲージ2を防ぐといった最後までわからない展開を作り上げたのは良かったですね。
あと奇しくも後攻になってしまい自選がアウトロにならなかったのは残念ですが。。

WANIROU選手は安定していましたね。相手のゲージ3が通ってからその次が崩れてしまったのが惜しいですがそれ以外は完璧。特に最後は絶対に勝利できる満点通過と強さを見せつけました。

今回選ばれた「HYENA」は特徴的な譜面をしていますね。

SDVX譜面保管所様より引用

この序盤の直角連打は左右につまみを素早く回す必要があります。
通称ハイエナ配置ですね。何回操作すべきか視認しにくいのでうまく回せてるつもりでも切れてしまう嫌な譜面です。
安定して”つなぐ”には相当量の練習が必要でしょう。

ゲージで使うとつまみはミスしてもたかだか2点しか差がつかないので微妙といえそうです。後ろの鍵盤が相当多いですからね。WANIROU選手もゲージ選曲ではなく通常判定で満点という作戦をとっています。

中堅戦テーマHAND-TRIP

選曲予想

SILKHAT:Memory Flow(MXM)
Tradz:Sky High(MXM)

実際の選曲

SILKHAT:She is my wife すーぱーアイドル☆ミツル子Remixちゃん(VVD)
Tradz:GorgeTech(MXM)

She is my wife すーぱーアイドル☆ミツル子Remixちゃん MAX5589
11115(5551:5564)ー11107(5545:5562)
GorgeTech MAX6057
12047(6033:6014)ー12069(6026:6043)
(DAIKI.:082):(WANIROU:MURAKAMI)

「She is my wife すーぱーアイドル☆ミツル子Remixちゃん」はSUPERNOVA Tohoku戦でDAIKI.選手が投げた曲。読まれやすそうですがそれを加味しても難しい要素が詰まり切った譜面。

終盤までSILKHATが有利で逃げ切りそうでしたが、最後の最後の減速片手階段で一気に逆転しそうになります。しかし加速後縦連で取り戻しSILKHATの勝利。

DAIKI.選手が過去選んだ曲ですが082選手の仕上がり具合が良かったですね。

「GorgeTech」は大量の片手トリル。隣接から1個飛ばしのトリルを片手で処理させる配置が特徴的。前回のタッグでの選曲「香港功夫大旋風」で差がついた配置も入っている譜面です。

ここはじわじわとTradzが差を広げていき勝利。片手で難しい配置を捌かせる曲のため、運指がどの選手も面白いですね。

例えばここ。まずMIRRORオプションの選手がいるのも特徴ですね。
082選手とWANIROU選手がMIRROR。

DAIKI.選手とMURAKAMI選手はスタンダードな人差し指と小指で1個飛ばしのトリルを捌き、
082選手はつまみを回しながら片方の鍵盤を取る形(安定しなそうですが)。
WANIROU選手はトリルが押しやすい右手でとるためかつまみを逆手でとっています。

中堅戦は1勝ずつではありましたが、MURAKAMI選手の調子の良さも伺える対戦でしたね。
レギュラーステージから脅威となっていたSILKHATのタッグも自選を悠々と通していくTradzにかなり波が来ていると感じました。
3−5の状態で副将戦へ。

副将戦

SEATRUS選手(後攻)

Absurd Gaff
Calamity Tempest

BLACK or WHITE? (EXH)
eternite
Chrono Diver -PENDULUMs-

350B1選手 (先攻)

Demise Quartet
Xéroa

A Lasting Promise

Divine’s:Bugscript
Dyscontrolled Galaxy

太字がレベル19です。

結果:350B1選手の勝利

SEATRUS選手の選曲はIIDXのSILKHATでも投げられた「Chrono Diver -PENDULUMs-」や白黒つけんといわんばかりの「BLACK or WHITE?」と色々ありそうですが、振り返り配信によるとクロペン以外はSEATRUS選手の得意な配置らしいです。

350B1選手は「課題曲から5曲を選んで暴力を表現してください」と言われたら選ばれそうな5曲
振り返り配信によれば最後のターンに流れた場合とんでもない配置が襲ってくる5曲。

試合展開は序盤は拮抗しますが350B1選手がゲージ2の「Xéroa」(ゼロア)を通してからSEATRUS選手は星が取れず差がつきます。
ゲージ3の「eternite」で追いつきますがGAME PANIC戦で牙を剥いた「Divine’s:Bugscript」でまたしっかり引き離します。
350B1選手がその後の「Chrono Diver -PENDULUMs-」も食い、レベル19の中のトップクラスの難易度の楽曲「Dyscontrolled Galaxy」(通称ディスコン)でさらに引き離し9−20。
残り2ターンでゲージが2個なので、SEATRUS選手が逆転不可能な点差になりました。。

SEATRUS選手はプレッシャーに押し負けているかもと感じましたね。副将戦はそれだけ重い。。

350B1選手はアグレッシブでしたね。攻めた選曲と絶対に勝ち切ると言わんばかりのゲージの使い方。そしてそれで本当に勝利する実力に痺れました。

今回注目の譜面は「Calamity Tempest」。PICOLTEX選手vsKAINARU選手でも選ばれている譜面で相当癖が強い。

SDVX譜面保管所様より引用

まずパートが長いですね。ゲージがすぐに貯まるというメリットがあります。

そして32小節の謎の右に寄った配置。39小節の縦連打などコンボの切りやすい要素とゲージ使用でも精度が出にくい配置のオンパレード。

おそらくこの副将戦に出るならば対策必須の選曲なのでしょう。

3−9でついに王手をかけたTradz。ただこの王手から負けたのがインターリーグ。
最後の壁DAIKI.選手をやぶるまでは安心できません。

大将戦テーマTRICKY

選曲予想

DAIKI.選手:croiX(INF)
MURAKAMI選手:Ganymede kamome mix (INF)

実際の選曲

DAIKI.選手:m1dy Deluxe(MXM)
MURAKAMI選手:Ganymede kamome mix (INF)

m1dy Deluxe MAX7697
7683ー7655
Ganymede kamome mix MAX7429
7325ー7399
新曲:DEUX EX MĀXHINĀ MAX7876
7536−7618

「m1dy Deluxe」は視点変化を特徴とするTRICKY譜面。移植元のIIDXさながら垂直に降ってくる高速鍵盤が特徴的。

速度変化も縦連もないのでTRICKYの中でもある意味TRICKYな譜面。ここは抜群の安定感で一瞬もリードを許さずDAIKI.選手の勝利。

「Ganymede kamome mix」はボルテで片手と言えば。。という譜面。
一番多くの人を苦しめる配置はここでしょうか

SDVX譜面保管所様より引用

片手で3連の鍵盤を叩くのは結構難しいです。特に3個目の鍵盤を押してからまた最初の位置に戻る往復は練習が必要となります。
あとずっと同じ場所の3連階段ならまだいいのですが(よくはない)、途中で位置が変わるところが苦しいですね。

これ以外にも当然のようにある片手螺旋階段やTRICKYの所以である白鍵盤4つ同時押し連打(通称壁)配置が襲いかかってくる悍ましい譜面。

先述の配置などで大きく差がつきMURAKAMI選手の勝利。こちらも全くリードを譲りませんでしたね。MAX-30は仕上がりすぎです。さすが片手力については最強と感じさせる展開でした。

これでTradzの勝利が確定。

そして新曲「DEUX EX MĀXHINĀ」。EFFECTERは「Akizuki Nagomu」。片手配置が特徴的ですがどんな譜面でもありえるEFFECTERですね。

開幕から高速トリル、高速縦連打と筋力を必要とする配置と回転中ノーツや出張などTRICKYらしさはあるものの普通に総合力系譜面。

展開としてはトリルや縦連打で度々ひっくり返りますが終盤までにDAIKI.選手が大きくリードをとります。

しかし最後の最後で問題の配置が降ってきます。

つまみを片側に揃えてからの高速トリル。
DAIKI.選手は今後つまみの操作がある読みでつまみに手がかかっており、対応がやや遅れNEARはまりしてしまいました。MURAKAMI選手はS-CRITICALで通っており1ノーツあたり3点の差がつきます。
一気に差が縮まります。

反対側にもトリルがくるのですがこちらはDAIKI.選手がトリルの始点のミスで全体的にNEARはまりして大きな差がつきました。MURAKAMI選手が抜群の対応力でほぼS-CRITICAL通過は驚きましたね。

Tradzがインターリーグで打ち負かされたDAIKI.選手もやぶり、壁を乗り越えたと感じられる対戦でした。

ちなみにDAIKI.選手の試合後のツイートがこちら

これによると「GorgeTech」は予想できていたものの「Ganymede kamome mix」は予想できなかったとのこと。ここに関しては意外ですね。。
MURAKAMI選手のスコアを知っているから逆に、ということもあるのかもしれません。

余談ですがこの対戦が始まる前に流れた「Make Magic」がSILKHATへの応援の意味を感じられて良かったですね。

展開予想の答え合わせ

よって先鋒戦1勝ずつ、次鋒戦Tradz、中堅戦1勝ずつ、副将戦Tradz、大将戦Tradz1勝(2pt)、SILKHAT2勝(5pt)で11−8でTradzの勝利を予想します。

大将戦以外当たってますね。

3人で掴んだ初めての勝利

SILKHATとしてはSEATRUS選手がこの試合含め勝ちきれなかったのが悔しいところ。
今までも勝利としての形に残らなかっただけで接戦は繰り広げていました。

例えばROUND1戦の先鋒戦では最後同点となり両者星を獲得し敗北となりましたが、同点でなければ勝利でした。
今思えばレジャーランド戦で24KW選手にミスさえなければ自選曲を通せた可能性があるというのも十分な強さだと思います。

結実しない悔しさを乗り越えて次のシーズンも出て欲しいと願うばかりです。
筆者の願望ですがSEATRUS選手が自身の採用曲「PHOTON BLAXT」を投げる姿が見たいですね。。予想しやすさがダントツですが。。

DAIKI.選手は頼もしい強さ。確実に自選を通し相手の選曲も食わんとする勢いには誰もが期待か恐怖しました。筆者は期待していました。

082選手は確実なフォローが期待できる選手でした。特にタッグバトルでは全て登場し4位がたった2回(全10回)という安定感。SILKHATは先鋒戦をとられてしまっても中堅戦から巻き返すのが思い浮かぶチームですが、その印象さえも作り上げる実力。

次のシーズンも期待したい3選手です。

Tradzとしては一番いい勝ち方をしたのではないかと思います。
試合後インタビューでも触れていた通り地盤作りに徹底し序盤のリードを確実にしたWANIROU選手。
最強の片手力でDAIKI.選手に自選を通し、初見曲の高速トリルも対応したMURAKAMI選手。
心臓勝負の先鋒戦をこなし、副将戦で破壊力を見せた350B1選手。先鋒戦から副将戦までは結構間が開きますがうまくこなしているのもすごいですね。
チーム全員で役割を果たし強敵を打ち破ったという文句なしの勝利

次のセミファイナルは3人揃った完全体でAPINA VRAMeSに挑みます。またしてもリベンジなるか、期待です。

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