【BPLS2 SDVX】セミファイナル第1試合GiGO vs GAME PANIC振り返り

BPLS2

オーダーと戦略

こんにちは、いづです。

今回はGiGOとGAME PANIC(以下ゲーパニ)のオーダーが特徴的な試合。
簡単に言えばGiGOは先行勝ち切り型、ゲーパニは大将戦で稼ぐオーソドックスな型。

クォーターファイナルからのルールでは同点を除けば10ptを取れば勝ち。
仕組み上副将戦までに10ptを稼ぐことができます。
GiGOはそれを狙って副将戦に主力の–H.R.–選手を配置。
最大で7pt稼げる大将戦にCH選手を配置するゲーパニ。

もちろん双方にリスクリターンがあり一概にどちらがいいとは言えません。

これらのオーダーはおそらくじゃんけんのように各チーム同時に連絡されると思うのですが、発表された瞬間の選手の反応とかみたいですね。。

先鋒戦テーマTSUMAMI

選曲予想

SIRON.選手:Destruction & Qreation(MXM)
CHI8.選手:Sharkbait (MXM)

実際の選曲

SIRON.選手:M-O-R-F-I-N-E(MXM)
CHI8.選手:DIABLOSIS::Nāga (EXH)

M-O-R-F-I-N-E MAX6100
6070ー6073
DIABLOSIS::Nāga MAX5854
5851ー5838

「M-O-R-F-I-N-E」は見切りづらい曲線を含んだ直角つまみとハネリズム、押し方に工夫を要する鍵盤配置が特徴的な譜面。

序盤でSIRON.選手がつまみを外してしまい8点の差がつきます。
つまみは外すと2点失点なのですが、外している時間が長く4回ミスしたのと同じになってしまいました。

この8点の差がかなり響き、逆転する瞬間はほぼなくCHI8.選手の勝ち切り。
かなり研究対策を要する楽曲でしたが、十分な対策の成果が出たと言えそうです。

「DIABLOSIS::Nāga」は最初と最後にある長い曲線つまみ地帯が挑戦レベルだと本当に難しいですがプロ同士だとおそらく鍵盤精度勝負に重きが置かれそうな譜面。
曲線つまみを回しながらの鍵盤が精度が取りにくいです。

ここはSIRON.選手が意地でも取り返さんとする高精度を見せます。
序盤は両者S-PUCペースでしたが鍵盤が忙しくなってもほとんどCRITICALが出ず、MAX-3で終了。これ他選なのですが。。

レギュラーステージでのゲーパニとの試合の中堅戦、ここでも自選を取られたSIRON.選手DPE選手コンビが次の他選を取り返すというのを思い出しましたね。
さすが必ず点を持ち帰るGiGO。

ここで1−1。戦略的には2ptを取られたくないゲーパニが嬉しい状況。

次鋒戦

DPE選手(後攻)

灼熱Beach Side Bunny
REGALIA
LECTORIA 
Nexta 
World’s end

KAINARU選手 (先攻)

Divine’s or Deal
MG277
BELOBOG
超越してしまった彼女と其を生み落した理由(HVN)
サイコパスラビット

結果:DPE選手の勝利

DPE選手は前回のメガミックスバトルで使用した楽曲「灼熱Beach Side Bunny」「Word’s end」を組み込みつつそれ以外はあまり見ない選曲たち。

KAINARU選手は連打系の鍵盤と一括りできる譜面。常連の「超越HVN」以外はメガミックスであまり見ないですね。

試合展開は序盤は付かず離れず、ゲージが2個溜まったところでDPE選手から挨拶がわりの「灼熱Beach Side Bunny」を通します。
しかしKAINARU選手のゲージ3「MG277」が通らず、DPE選手の返しのゲージ2「Nexta」でさらにリードを広げられてしまい13−3。さらに「BELOBOG」が通らず14−3と苦しい展開に。

点差が広がったのでゲージが溜まりやすくなり、ゲージ3で「サイコパスラビット」を通し差を縮めますが、返しのDPE選手の武器曲「World’s end」で20−11。残り1ターンのためKAINARU選手の巻き返しが不可能となりました。

今までメガミックスバトルは幾度となく行われていましたが、実はあまり見ない展開でした。
後攻を引いたDPE選手が最後の1ターン前で逃げ切りのための「World’s end」を通すのに成功するのは珍しいです。だいたいこの作戦は焦りなどが出てかはわかりませんが成功していません。

DPE選手は特にメンタルの強さが光った試合に見えました。
上の展開説明ではさらっと「灼熱Beach Side Bunny」を通したかのように書きましたが、実際はつまみを1回DPE選手が切り、全部繋いだKAINARU選手が序盤リードします。
つまみを切ったことはコンボが出る都合上すぐわかるので普通はかなり焦ると思うのですが、落ち着いてその後の鍵盤を全S-CRITICAL。つまみのロス分を縮めてまた広げて勝つという好プレー。
そして前述のラスト1ターン前の「World’s end」を通したのも完璧でしたね。

KAINARU選手は「サイコパスラビット」がとんでもないクオリティでしたね。

SDVX譜面保管所様より引用

このトリルとも名状しがたい絶妙な配置ほぼ全部S-CRITICAL通過は流石ですね。。

ここで3−1となりました。GiGOとしてはここをとったのが一番大きいんですよね。
ここをとって中堅2タテすることで副将戦までに決着ルートにグッと近づきます。

中堅戦テーマPEAK

選曲予想

GiGO:Quaint Echo(EXH)
ゲーパニ:I (EXH)

実際の選曲

GiGO:JUNKIE FLAVOR(MXM)
ゲーパニ:涙の女神と無形のエトワル (EXH)

JUNKIE FLAVOR MAX5904
11739(5879:5860)ー11731(5879:5852)
涙の女神と無形のエトワル MAX6102
12097(6064:6033)ー12083(6050:6033)
(–H.R.–:SIRON.):(CH:CHI8.)

「JUNKIE FLAVOR」は急な低速化と単純でないつまみと鍵盤が厄介な譜面。低速地帯以外も速い処理が求められるレベル18では高難度の譜面。どちらかといえばゲーパニを刺しに来たように思える選曲。

どちらの選手も低速地帯は難なくこなしていましたが難所の一つである片手鍵盤で差がつきました。

SDVX譜面保管所様より引用

咄嗟にはできないですし精度も出にくい配置と言えましょう。

差を縮めたり広げたりを繰り返しGiGOの勝利。点数状況を見れば–H.R.–選手とCH選手はスコアが同点で惜しいところではありました。

「涙の女神と無形のエトワル」は前回のゲーパニが投げた「夢幻泡影」と同じタイミングで出た曲。こちらもBPM140ながら密度が濃く、実質的な高速鍵盤となっています。このタッグが得意とする高密度の譜面ですね。

鍵盤配置が多いのである意味で点差が動きやすい譜面。ほぼシーソーゲームとなっていましたが最後の最後はほとんど落とさなかったGiGOの勝利。

他選にも関わらず–H.R.–選手がCH選手をも超えるスコアで、SIRON.選手もCHI8.選手に並ぶスコアが出ています。GiGOの鍵盤譜面への強さが現れた結果となりました。

SIRON.選手は自己ベストを更新、CHI8.選手は自己ベスト−50点近くと本番らしさが良い面悪い面両面で出る展開となりましたね。

ここで7−1と勝ちきりルートが現実化してきたGiGO。

副将戦

–H.R.–選手(先攻)

大宇宙ステージ
9TH5IN

Awakening
Last Resort
色を喪った街

KAINARU選手 (後攻)

Blastix Riotz(EXH)
極圏(EXH)
ミュージックプレイヤー
Renegade Fruits
マサカリブレイド

太字がレベル19です。

結果:–H.R.–選手の勝利

–H.R.–選手の選曲はご覧の通り全部レベル19。要素としては鍵盤譜面ということ以外はバラバラに思える選曲。対応には総合力の高さが求められる選曲ですね。

KAINARU選手は得意のトリルを主軸にしたレベル18の選曲。レベル19で挑むの分が悪そうという判断でしょうか。

試合展開は両者ゲージなしで満点をとったところの2点を含め全て–H.R.–選手が通した、というだけで完結してしまう展開。24−2。

–H.R.–選手は通常ゲージはレベル19だろうと満点通過。それ以外のゲージ使用時も990万点(満点は1000万点)を割らない高水準のスコアが圧倒的な得点につながりました。
この副将戦にどれだけ賭けていたかが窺える上期待される役割を全て果たしたと言えるでしょう。

KAINARU選手はゲージ使用の時の選曲は高水準でした。「Blastix Riotz」「マサカリブレイド」も大きな差ではありませんでした。
「Renegade Fruits」は相手が満点をとったため厳しかったですが、持てるプレーはできていたようにも思います。

ここで11−1。GiGOの勝利が確定しました。
それでも大将戦はあります。

大将戦テーマHAND-TRIP

選曲予想

DPE選手:LubedeR(MXM)
CH選手:Innocent Tempest (VVD)

実際の選曲

DPE選手:Gorgetech(MXM)
CH選手:Ghost Family Living In Graveyard (MXM)

Gorgetech MAX6057
6007ー6036
Ghost Family Living In Graveyard MAX8393
8344ー8360
新曲:All We Need is HAPPY END!!! MAX7068
6895−6986

「Gorgetech」はレベル18でクォーターファイナル第2試合でも出てきた片手トリルが特徴的な譜面。

展開としては序盤は差がほとんどつかない展開。DPE選手が自選を通す展開もありえましたが、トリルが1回分(5個)全部ミスになってしまうエラーハマりを起こしてしまいます。
鍵盤は5点なので5点×5の25点ロスが響きCH選手の勝利。
DPE選手だいぶ精度が高く通せる可能性があっただけにミスが惜しいですね。

「Ghost Family Living In Graveyard」はレベル19の譜面。曲自体はSILKHATがレジャーランドとの中堅戦で投げた曲ですがあれはレベル17のEXH譜面。
手が絡む逆配置でまさにHAND-TRIPなところもあれば2個鍵盤同時押しラッシュ、ぱっと見捌きづらいつまみなど多くの難所を含む譜面。

展開は中盤までDPE選手が精度でリードしますが、終盤の同時押しラッシュからミスがないCH選手がリードを広げて勝利。ここまで難しいレベル19譜面を1発でPUCするのはほとんどのプレーヤーができません。

SDVX譜面保管所様より引用

1枚目の画像きちんと回せるようになるのも難しいですね。ここで画面見ながら回し方考えるのも嫌になりませんか?筆者はなります。

2枚目の画像の赤つまみ。片手(右手)はロングノーツで奪われているので左手で取ることになります。すぐ青つまみに戻さなければいけません。コンボほぼ切れます。

コンボカッター要素がこれだけある譜面でPUCを取ることの凄さはプレーすればするほど伝わるかと思います。

新曲「All We Need is HAPPY END!!!」。EFFECTERは「CosMo The HandTrip」。ボルテには「初音ミクの消失」「バンブーソードガール」などで有名なcosMo@暴走PがEFFECTERを担当することがあるのですが、変名義で久々の登場。

序盤からつまみは逆方向の手で取らなければいけない配置が続きます。だいたいこういう譜面は間違えてとってしまって崩れるのですがCH選手は崩れずに通します。ここで差を広げる形に。

後半にかけては鍵盤精度勝負。ここもCH選手がリードを広げ勝利。初見なのにMAX-100以内なのは前回の大将戦に引き続き流石ですね。

CH選手が十分に実力を発揮した試合でしたね。結果にこそ繋がりませんでしたが間違いなく観客を魅了するプレーでした。

11−8で終了。

展開予想の答え合わせ

よって先鋒戦GiGO2勝、次鋒戦ゲーパニ、中堅戦GiGO2勝、副将戦GiGO、大将戦GiGO1勝(2pt)、ゲーパニ2勝(5pt)で12−7でGiGOの勝利を予想します。

先行作戦は成功する気がしていたのでそこはあっていたのですが、色々と違いますね、

作戦を遂行できる力

GiGOは特に作戦を遂行できる実力が高いですね。
今回のゲーパニ戦おそらくCH選手が大将でくることは予想できます。直接対決で得点できるかわからないリスクを避けるために今回のオーダーは合理的でしょう。
合理的と言えどもその作戦が遂行できるかは選手の実力にかかっています。

特に取れるか不安な次鋒戦、中堅戦の他選、きっちりとって副将戦勝ちきりルートを通したのはさすがと言えます。全選手が隙なく強いですね。
ファイナルも似たルールなので同じ作戦は取れますが、読まれて合わせられる可能性もあります。

ゲーパニはここで敗退。安定して勝ち切る試合こそなかったものの簡単に倒されないパワーのあるチームでしたね。初見曲は全て勝利で終了したのもありそれを活かせればもっと大きく勝てていたかもしれませんが。。

双方のエースのプレーが輝く試合でした。

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