【BPLS2 SDVX】ファイナル GiGO vs TAITO STATION Tradz振り返り

BPLS2

無敗かリベンジか。

こんにちは、いづです。

BPLボルテはあっという間に最終回。
短かったには短かったのですが濃密な時間でしたね。

FINALの出場チームであるGiGOは作戦と高いポテンシャルで切り抜けてきたチーム。
Tradzは圧倒的なパワーで段々鎖が解き放たれていったチーム。

最後にどんな展開を迎えたのか、振り返ってみましょう。

先鋒戦テーマPEAK、TRICKY、ONE-HAND

選曲予想

SIRON.選手:Bioslaves(MXM) (TRICKY)
MURAKAMI選手:Archangelio (MXM)(ONE-HAND)

実際

SIRON.選手:veRtrageS(EXH)(PEAK)
350B1選手:Divine’s:Bugscript(MXM)(PEAK)

Divine’s:Bugscript MAX8377
8329ー8282
veRtrageS MAX7846
7825ー7821

「veRtrageS」(ヴァートレイジス)は連打やロング拘束が難しい譜面。ジャケットがグレイスでSIRON.選手が前回選曲した「DIABLOSIS::Nāga」とも重なりますね。

序盤はやや350B1選手がリードしますが連打の配置でちょっとだけ崩れたことでSIRON.選手に追い抜かれます。そのままSIRON.選手が逃げ切り。

自選はやはり簡単に通させないSIRON.選手さすがでした。ここで2−0とリードするGiGO。

次鋒戦

DPE選手(後攻)

オニユリ
神話に芽吹く
THE凸GENERATOR
who I am
REVOLVER

WANIROU選手(先攻)

VALLIS-NERIA
Completeness Under Incompleteness
SAMURAI TIGER
神話に芽吹く
Liar rain

結果 15−22でWANIROU選手の勝利

DPE選手は難易度の高い「神話に芽吹く」や「オニユリ」。隠れたズレの難しい譜面「who I am」などクセの強い選曲。

WANIROU選手は純粋にレベル18の鍵盤の難しい火力の高い曲たち。「Liar rain」といえばゲーパニ戦の350B1選手の先鋒戦を思い出しますね。

試合展開としては序盤からDPE選手が高精度で勝ちを重ねます。
選曲被りの「神話に芽吹く」も取り、優勢かに思われました。
しかしWANIROU選手もゲージ選曲は外しません。「Completeness Under Incompleteness」や「SAMURAI TIGER」を通し星を10個稼ぎます。
DPE選手のゲージ選曲「オニユリ」を防ぎ、ついにWANIROU選手がリードします。

負けじとDPE選手も「who I am」を通して星を稼ぎますが、WANIROU選手も「Liar rain」で取り返します。命運は先攻のWANIROU選手の最後の曲のアウトロに委ねられました。

最後の曲はまたしても「神話に芽吹く」。まさかの3回目の登場。しかも双方の選曲なので先攻に有利に働くわけではありません。最後が一番難しいです。
ラストパートはWANIROU選手が安定して制しました。

DPE選手としては独特な曲でゲージを通し決め切る。
今までのメガミックスでの戦い方はきっちりはまっていたのですが「オニユリ」と最後の「神話に芽吹く」が痛かったですね。

WANIROU選手としてはゲージ選曲を全部通したのが強かったですね。細かい精度はやはり強いです。
最初負け気味なのもゲージが溜まりやすくなる仕様と相まって結果としては良かった印象です。

とられたリードを取り返す展開でなかなか熱い一場面でした。

中堅戦テーマNOTES、TSUMAMI、HAND-TRIP

選曲予想

GiGO:最小三倍完全数(MXM) (TSUMAMI)
Tradz:EncorE & cALL(MXM)(NOTES)

実際の選曲

GiGO:極彩天奏(MXM) (NOTES)
Tradz:Xb10r(MXM) (NOTES)

極彩天奏 MAX6396
12738(6374:6364)ー12700(6339:6361)
Xb10r MAX8481
16761(8444:8317)ー16759(8354:8405)
(—H.R.—:DPE):(WANIROU:MURAKAMI)

「極彩天奏」はゲーパニがレジャーランド戦大将戦で選んだこともある楽曲。鍵盤の純粋な難しさがある譜面。
どの選手もミスは全くないのですがじわじわとGiGOがリードを広げ、中盤あたりから逆転しにくそうなほどになりました。そのリードを広げながら勝利。
—H.R.—選手、DPE選手ともに高クオリティ。Tradzのタッグを圧倒しました。

「Xb10r」(テンブラー)は独特な鍵盤配置と片手鍵盤で難しいレベル19。Tradzのチームテーマ「零天視」のコンポーザーの楽曲ですね。

序盤はまたもGiGOがリードします。差がつきそうな配置でも差がつかず、かなり危ないかと思われましたが、DPE選手がやや崩れたことを皮切りに中盤からTradzが巻き返します。
しかし終盤一瞬だけMURAKAMI選手の鍵盤が全てNEAR判定にハマり、稼いだリードがひっくり返されていきます。そして最後には2点でGiGOの勝利。

Tradzのこの二人のタッグを打ち破ったGiGOの底力をみましたね。感嘆しました。
スコアを見ると最後まで—H.R.—選手が1位。全てのタッグバトルでスコア1位を達成していますね。

6−2とついにあとがなくなったTradz。
運命の副将戦へ。

副将戦

SIRON.選手(後攻)

LubedeR
Ghost Family Living In Graveyard
Warriors Aboot
FLOWER(MXM)
* Erm, could it be a Spatiotemporal ShockWAVE Syndrome…?(MXM)
(以下「ショックウェーブ」)

350B1選手 (先攻)

VVelcome!!(MXM)
GERBERA-For Finalists-
極圏(EXH)
HE4VEN ~天国へようこそ~(MXM)
ЯeviveR

太字がレベル20です。

結果:15−18で350B1選手の勝利

SIRON.選手は独特な片手配置が多い譜面と「ショックウェーブ」。後述しますがこの譜面は「停止する」ギミックを備えています。特に刺しに来た印象のある5曲。

350B1選手は得意のフィジカルを活かした物量、トリルといった形。シンプルですね。

試合展開としては序盤は互いの選曲を逆にとっていく展開が続きます。
SIRON.選手のゲージ選曲「Warriors Aboot」もごくごく僅差ながら続いて通りません。
しかし350B1選手のゲージ3の「極圏」は得意の高速トリルが光り勝ち取ります。均衡が崩れました。

そこで簡単に折れないのがSIRON.選手。
劣勢により溜まりやすくなったゲージで「LubedeR」「FLOWER」とゲージ2で通し形勢逆転。
さらに350B1選手のゲージ3「ЯeviveR」も安定して勝利し王手をかけます。

勝負に出たSIRON.選手のとっておき「ショックウェーブ」。曲に合わせて度々譜面が停止します。止まっているかのような減速ではなく完全な停止です。
メガミックスバトルではBPMによる速度変化はなくなり一定のBPMでプレイすることになります。
ですがBPMの変化しない停止は別なのです。
研究対策が他のどの曲よりもモノを言うこの譜面、さすがに勝負あったかと思いました。

最初からリードするSIRON.選手、しかし停止のたびに350B1選手がリードを広げていきます。そしてついに逃げ切りました。

王手を逃れた350B1選手のカウンター「ЯeviveR」、最後の配置まで気が抜けない心臓に悪い譜面ですが序盤のリードを一歩も譲らず勝ち切りました。

SIRON.選手は劣勢からの巻き返しが素晴らしいものでした。
「ショックウェーブ」はやはりプレッシャーに押された印象も受けますね。あの場面でのプレッシャーとあの譜面は普段より何倍も難しいと想像できます。

350B1選手は得意を生かしつつピンチを切り抜ける勝負強さが光っていました。チームの負けのかかる場面できっちりと勝ち切れるのは素晴らしいです。

ここで6-6。またもイーブンになりました。

大将戦テーマFREE

選曲予想

–H.R.–選手:AμreoLe ~for Triumph~(MXM)(PEAK)
MURAKAMI選手:666 (MXM)(TRICKY)

実際の選曲

–H.R.–選手:Calamity Tempest(MXM)(PEAK)
MURAKAMI選手:666 (MXM)(TRICKY)

Calamity Tempest MAX8599
8549ー8490
666 MAX11517
11356ー11402
新曲:SuddeИDeath MAX12757
12181−12209

「Calamity Tempest」は独特な配置の高速鍵盤のレベル19。たびたびメガミックスバトルで選曲されていますが片側に寄る配置が難しい譜面です。

32小節目が問題の配置

試合展開としては序盤からリードする—H.R.—選手。問題の配置も両選手ものともしません。精度の差でミスはありませんが“なぜか”差がついていきます。

そのまま縮まることなくゴール。MURAKAMI選手はUCで—H.R.—選手はPUC。
追随を許さない確かな精度で勝ち切りました。

「666」は高速鍵盤と終盤は譜面レーンが二分割された状態で捌くことを強いられる譜面。最後の縦連打が有名ですが、レーンが分割された状態で降ってくるトリルやFXがかなり難しく難易度の高いレベル20となっております。
片手譜面があれほどに得意なMURAKAMI選手ならこれを選ぶだろうと勝手に期待していましたが、会場での練習時間にこれを連奏していて確信しましたね。。

レーン分割まではリードをする—H.R.—選手ですが、直前に追い詰められ、分割されてからは一気にひっくり返ります。
最後はUCで勝ち切るMURAKAMI選手。お互い一歩も譲りません。

全ての決着は最後の新曲に委ねられました。

新曲「SuddeИDeath」。やはりレベル20。EFFECTERは「Ether99 a.k.a 〜PH〜」。
a.k.aとはas known asで「としても知られる」「またの名を」のような意味です。
・・・・

ボルテプレーヤーが震撼した瞬間ではないでしょうか。
「〜PH〜」とは「PHQUASE」の別名義でボルテのEFFECTER界ではKACの最優秀楽曲の譜面を担当することも多い、重要なEFFECTERです。ボルテを語る上では外せない譜面も多いですね。

「Ether99」は語弊を恐れずに言えば「意地の悪い」「えげつない」鍵盤譜面などが特徴のEFFECTER。「Joyeuse(VVD)」といえば伝わる人もいるでしょう。

EFFECTERは基本表に出ません。ほとんどのEFFECTERは正体不明な中、驚愕の新事実が明かされたのです。。
ボルテを知らない人に一言で伝えるなら「最悪のごんぎつね」です。〜PH〜、お前だったのか。。

曲は24分混じりの鍵盤、トリルが考える限り頻繁に降ってくる譜面。
縦連打や騙しつまみも混じりこれでもかという暴れよう。

序盤は—H.R.—選手がリード、中盤でMURAKAMI選手が巻き返し、その後は演出で見えなくなります。KACでもスコアの部分が隠れる演出があるのでそれの踏襲でしょう。

どんな結果になってもおかしくないトリル、3連階段の応酬の中、一瞬だけ見えたゲージはMURAKAMI選手のリードでした。ゲージはまた隠れ最後の難所が襲いかかります。
しかしどちらも捌き切ったかのように見えます。
最後はMURAKAMI選手の勝利。

明確にどこで差がついたかはわかりにくいですね。鍵盤のミスが5点に繋がるので、終盤の方でコンボを切らなかったMURAKAMI選手のスコアが高くなったのではないかという予想をしています。

最後を決めたのはTradz。
Tradzの歓喜と膝から崩れ落ちる—H.R.—選手の対比は誰もが胸に残る一瞬でした。

展開予想

よって先鋒戦1勝ずつ、次鋒戦GiGO、中堅戦1勝ずつ、副将戦Tradz、大将戦Tradz2勝(5pt)、GiGO1勝(2pt)で7−12でTradzの勝利を予想します。

全然当たっていない、素晴らしい接戦でした。

至高の試合

この熱量を超えられる試合が今後出てこなくてもおかしくない。
そう思える試合でした。

GiGOはファイナルまでにパワーが増しTradzを追い詰めていったように見えます。
先行して勝利も十分にあり得る展開でした。その点で言えばメガミックスバトルが両方とも後攻だったのはやや痛いですね。精度が特に高いチームで「両者ミスなし、でも勝っている」が多かったようにも思います。見応えのあるプレーが多いチームでした。
全勝もありえた、派手さはないですが確かに強いチーム。

Tradzは見事に持ち堪えながら最後までつなげるその執念が光りました。
この勝ち方はまさにTradzのレギュラーステージからの軌跡を思い出すことができます。
選手欠場から始まり、ギリギリで決勝トーナメントを進出。
破竹の快進撃でファイナルまで辿り着いたその歴史を振り返るような試合。
何度も追い詰められそれでも持ち堪えました。
最後のリベンジを果たし、負けたチームに全てのリベンジを果たして見事優勝。
ずっとシーズン中面白い試合を見せてくれるチームだと思っていましたが、最後も相応しい名試合でした。

WANIROU選手のインタビュー、素晴らしかったです。

歴史に残るBPL最終回でした!

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