KAC2023の感想録
こんにちは、いづです。
11月25日。KAC2023が開催されましたね。
色々ありましたが過密スケジュールの中到達した1日の祭典。
家で生放送を2窓していました。IIDXとボルテはおんなじ時間でしたね。
IIDX部門では「mosaicを投げます」と宣言したMIKAMO選手が本当に「mosaic」を投げて同点1着を決めるなど見どころが挙げきれないくらいでしたね。。
その裏のボルテ部門も負けていません。
恒例の新曲発表はもちろん、盛り上がる展開となっていました。
今後始まるBPLS3のボルテ部門にも繋がるところがあろう、、ということでKACとBPLの違い、結果など全体的に振り返る記事を書いていこうと思います。
KACとBPLのルールの違い
一言で言えばKACが大怪獣バトルですね。
KACでは1000万点スコア(通常スコア)、BPLではEXスコアとそも比較対象が違います。
KAC | BPL | |
採用されるスコア | 通常スコア(1000万点) | EXスコア(曲ごとに異なる) |
勝敗の付け方 | 全曲 通常スコアの合計 | 1曲ごと EXスコア |
課題曲レベル | 19~20(?) | 17~20 |
通常スコアとEXスコアの違いは別に記事にしたいぐらいですが、
EXスコアはIIDXのノーツ数×2がMAX、のように曲ごとに異なります。
通常スコアはどんな曲でも1000万点。
代わりにスコアをノーツ数で均等に割っていきます。
そのため曲によってはミスが命取りになったりそうでもなかったりします。
EXスコアはミスは極力避けたい、その上深い精度が求められますが
通常スコアはある程度の精度でいかにミスをしないかにかかってきます。
プレーした曲の合計スコアで決まるKACと1曲ずつ勝敗が決まるBPL、
1曲とっても安心できない点はやはり違いますね。
合計スコアだと「(点差がつく)刺さる選曲ができるか」「いかに大きな点差をつけないか」が大事になってきます。
余談ですがボルテでも度々開催されるアリーナモードは、1回目は合計でしたが、2回目以降は1曲ずつで勝敗が決まるようになりました。1回目は刺さる癖の強い曲ばかり飛び交う魔境でした。
課題曲レベルは特に明記されていませんがKAC側では19と20の指定がありそうです。
BPLはその点で言うと17~18がメインになってきますね。
選手たち
出場を決めた選手はこの8人。
ゆーいち選手(APINA VRAMeS所属1巡目選手)
KN5(けんご)選手(GAME PANIC所属2巡目選手)
7C(けい)選手(SUPERNOVA Tohoku所属1巡目選手)
350B1(みそび)選手(TAITO STATION Tradz3巡目選手)
XD*LEVI.(れびあーん)選手(TAITO STATION Tradz1巡目選手)
C!*HERO(ちひろ)選手
KND*48TE(よばて)選手(APINA VRAMeS所属2巡目選手)
かねこ選手(GAME PANIC所属1巡目選手)
KAC開催前にS3ドラフト会議があり、そこで選ばれたことによってプロ選手が7人。
前述の通りKACとBPLでは勝敗の付け方が違うのでプロであるから有利、というわけではないですね。
ただ折り紙つきではあるでしょう。
ちなみにこの選手たちはレベル18~19の3曲全てを1プレイ連続で1000万点をいち早く決めました。
そもそも連続で決めること自体が難しいのに一桁回で決めてしまう選手もいたりと混沌を極める予選。。
準々決勝・準決勝ハイライト
8選手トーナメントで決勝を除く6試合。
簡易的にまとめていきます。
準々決勝:ゆーいち選手vsかねこ選手(試合開始8:52)
10thKACやBPLなど今までゆーいち選手に苦しめられているかねこ選手。
しかし今回は「Mixxion(ミッション)」、「XHRONOXAPSULΞ(クロノカプセル)」とレベル20、10thKAC最優秀楽曲というボス曲の応酬をかねこ選手が制しました。
ゆーいち選手は10thKACの優勝者。連覇を止める幕開け。
準々決勝:7C選手vsC!*HERO選手(試合開始20:43)
7C選手は最新のレベル20「HeaveИ’s Rain」で挑みます。忙しい配置でついていけるかも肝になってくるこの曲、C!*HERO選手もかなり食らいつき逆転可能な点差に抑えます。
C!*HERO選手の選曲はレベル19「THE凸GENERATOR」。クセの強い要対策譜面ながら7C選手がほぼ完璧。むしろリードを広げて勝利。
準々決勝:350B1選手vsXD*LEVI.選手(試合開始33:33)
TAITO STATION Tradzの1巡目として指名されたXD*LEVI選手。
まさかのチーム同士のカードになりました。
350B1選手はメドレー形式でバラエティに富んだ配置の「TENKAICHI ULTIMATE BOSSRUSH MEDLEY」でリードを作り、続くXD*LEVI.選手の最強のレベル20「SuddeИDeath」も接戦を押し切って勝利。
準々決勝:KN5選手vsKND*48TE選手(試合開始45:43)
KN5選手は体力も問われるレベル20「VVelcome!!」で大きなリードを広げます。
レベル20に短いアップでついていくのは厳しいことを思い出しました。今までがあまりに接戦で麻痺していましたね。
KND*48TE選手の「XHRONOXAPSULΞ」もあまり発揮しきれなかった様子。
高水準のスコアを叩き出したKN5選手の勝利。
準決勝:かねこ選手vs7C選手(試合開始56:51)
自選曲に同じ曲を何度も選べるこのルール。
かねこ選手は再び「XHRONOXAPSULΞ」で挑みます。
ミスが起こりやすい配置や一発勝負では難しいラストもより乗り切りかねこ選手に十分なリード。
対する7C選手は縦連打やレーン分割ギミックがあるレベル20「666」。
7C選手がリードを保ちますが最後の縦連打でひっくり返りこの曲も僅差ながらかねこ選手が制しました。
準決勝:350B1選手vsKN5選手(試合開始1:08:17)
350B1選手は高速トリルや高密度鍵盤が難所のレベル20「iLLness LiLin」で微差ながらリードをつけます。
しかしKN5選手の自選「Xb10r(テンブラー)」はかなり350B1選手に刺さりより大きな差をつけて覆しました。KN5選手の勝利。
「Xb10r」といえばBPLS2のFINALでTradzが自選として投げ、返り討ちにあった一曲。
因縁のこの曲がTradzに刺さる展開となりました。
決勝
かねこ選手vsKN5選手(1:25:00)
GAME PANIC1巡目、2巡目同士の対戦となりました。
かねこ選手は因縁のゆーいち選手を破り、7C選手も乗り越え初の決勝。
S3で新しくプロとなったKN5選手がプロ選手を連続で倒し初の決勝の舞台へ。
かねこ選手は尖った配置や速度変化も含むレベル20「Bl∞min’」。
序盤の息継ぎなしの階段配置でかねこ選手がミスが出てKN5選手がリード。
その後もじわじわと広げていきます。KN5選手のミスが本当に少ないですね。
減速してから加速するそのタイミングでもKN5選手が難なく切り抜けます。
縮まる展開もありましたが、KN5選手が3万点(30k)程度の差をつける展開に。
KN5選手は高密度鍵盤のレベル20「WHITEOUT」。
これは両者ミスなく進行していきます。コンボを切っておらずNEAR判定の数だけのわずかな差。
ミスしやすいつまみ複合や鍵盤ラッシュを難なく超えてラスサビ。
最後の最後、鍵盤でかねこ選手にミスが出ますがそれでも失点は僅か。
1万2千点(12k)程度KN5選手がリード。KN5選手はまさかのUC(ミスなし)。
本番強さやスコアの安定感が頼もしいですね。。
しかしまだ決まらないのがKAC。初見曲も含めての合計スコアで勝敗が決まります。
最後の新曲でどうなるか。この発表もかなり楽しみでした。
受賞者の発表で”あの”「Joyeuse」のke-jiさんがいるとか、常連かめりあさんがいないとか衝撃を乗り越え発表されたのは「Λkasha/BlackY feat.Risa Yuzuki」
BlackYさんはボルテの初めてのKAC、KAC2012の最優秀楽曲「Max Burning!!」のコンポーザーでもあります。あの時以来の最優秀楽曲。
そして初めての名義の入った歌物ですね。
さて序盤は静かながらところどころ変な配置が入ります。
またしてもKN5選手がリードしますがわずか。画面内のレーンが消え点差も見えなくなります。
点差が見えなくなるのは恒例ですね。
そこからはじわじわと嫌な配置。だいたいどれも初見は難しいものばかり。
個人的に一番嫌な配置はこれですかね。
つまみとロング押しながら真ん中にチップが来る配置ですね。
つまみの極致「Daisycutter」にも似た配置があるのですがそれを初見でやらされるのは厳しいです。
そして迎えた終盤。画面が白黒反転。
10thKACでは過去に遡ったり画面が割れたりしましたが今回も見辛そうなものが来ました。
ノーツが黒でレーンが白。そこはまだいいんですがキービームが気になって見づらいですね。。
しかしここをミスなく乗り切るかねこ選手。反転が終わり最後のとんでも配置でコンボは切れましたがかなりうまくいっている印象。
そして見えた点差は。。5万点(50k)。
細かい端数があるゆえその場で確信できませんでしたが今までのリードを覆す点差。
合計スコアで勝利したのはかねこ選手。
新曲だけでリードを覆し勝利した例は初です。
期待
BPLでも試合ごとに初見曲があります。
実はかねこ選手はBPLS2の初見曲で全勝の選手です。(GAME PANICもそうです)
FINALの幕間で行われたドリームマッチも初見の譜面だけ勝利したかねこ選手。
筆者としては2曲目まで負けていた決勝も正直あの初見力の高さでなんとかなるのではないか、という期待はありました。期待を裏切らない活躍が本当にかっこよかった。。
KN5選手もかなり恐ろしい選手であることがわかりましたね。頼れる安定感。
新曲こそ敗れましたが自選の仕上げ具合や相手の選曲も互角に喰らいつく強さ。
S3での大暴れが期待できます。
そして今回のKAC、点差がBPLのグラフを引き継いだので今までの何倍も見やすいですね。
今まで点差はなんとなくでしか計算できていなかったので本当に助かります。
実況解説もわかりやすく進行もスムーズでした。本当に見てほしい。
S3ボルテは来年以降ですが開幕が楽しみになってきました。